明治26(1893)年
香川県丸亀市6-1
0877-23-5248
木造2階建、瓦葺、建築面積694㎡
登録有形文化財
※2009.11.22撮影
正門の正面に建築されていたが、新館建築のために曳きやで移動
実際にこの地に訪れた時期から２年も経った今でも、この建物には他にない特別な思い入れを感じる。なぜなら、ちょうどこの旅の２年前に亡くなった父の母校であるからだ。父の死はもちろん悲しくはあったが、あまりにも長い時間離れて生活していたので、多分、同居やしょっちゅう行き来してた親子の情とは少し違っていたように思う。悲しみの度合いもそれなりで、この頃には既に父を失った感傷からも解き放たれてはいたが、この場所に立った時、忘れかけていた感傷が一気に溢れ出し私は思わず涙を流した。
なんて美しい校舎なんだろう…そして、すれ違うどの生徒さんも利発そうで、見知らぬ旅人にも実に気持ち良く「こんにちはぁ」と挨拶をしてくれるのが、清々しくまた涙腺が緩む。生前には一度も訪れた事はなかったが、「ああ、旅好きだったお父さんと、生きている間に一緒にここに来たかったなぁ」という思いが溢れて、旅立つ時には想像してなかった思わぬセンチメンタル・ジャーニーとなった。