北海道地方

2011年12月5日月曜日

岡山県津山市伏見町界隈の町並み-岡山県津山市(2011.06.18)

■岡山県津山市伏見町界隈の町並み
※2011.06.18撮影

津山遊郭

県北に位置する津山市は、森忠政の築城により十七世紀につくられた城下町である。街並みは吉井川に沿って東西にひらけ、城の東側には天然の堀となる宮川が流れ、吉井川にそそいでいる。この宮川にかかる宮川大橋を西へしばらくいくと、菓子店「港屋」の古い看板が目につく。この店に沿った細い路地を十数歩いくと、かつての津山遊郭の入口である思案橋のたもとに立つ。正面に本琳寺、そこから鍵の手に廓はひらけ、その遺構は、アパートに、旅館に、料亭にと姿を変えながらも当時のようすをしのばせている。

幕末から維新にかけてこのあたりでも、不作と重税に苦しむ農民の一揆が頻繁におきている。当時、津山藩の農民人口およそ六万人のうち、その八割が飢えに苦しんでいたとも伝えらている。城下では職を失った士族、下級武士とその奉公人も農民と同じように困窮していた。町筋に船着場に身を売る女たちの姿が多くみられたのである。~後略~

-「近代岡山の女たち」P268~元遊郭楼主の証言から-遊女たち-より