2011年9月18日日曜日

御津町室津界隈の町並み-兵庫県たつの市(2010.03.21)

■御津町室津界隈の町並み
※2010.03.21撮影
















浅ましや室はうきつと聞きしかど 沈みぬる身の泊なりけり
『散木奇歌集』源 俊頼

谷崎の『乱菊物語』は室町時代の播州大名が室(津)の遊女"かげろふ"を巡って繰り広げる怪奇小説。遊里史に関心があってから再び読み直し、それが世阿弥の謡曲「室君」(室君とは室の遊女の長者のこと。後には室津の遊女の総称となる)を下敷きにした小説であることを知る。室津に行ってみたい・・・と思ったのが今回の龍野行きのきっかけでした。

■友君の塚

浄運寺(創建は約800年前の鎌倉初期、法然上人の二五霊場の一つ、上人が「友君」をさとすために送った色紙、上人ゆかりの木像、お夏の木像がある)から海の見える所にある「友君(ともぎみ)の塚」。木曽義仲の夫人であったと伝えられる友君はこの地の遊女になり、船人の旅愁をなぐさめ、晩年は法然の教えで仏門に帰依したと伝えられる。

























■賀茂神社

国の重要文化財、本殿は三間社流れ造り、京都の上賀茂神社の分社、入江に突き出た明神山にあり、四脚門を入ると、五つの社殿に圧倒される。御津町室津、海を望む半島突端に所在し、本殿を正面に5棟の流造り・檜皮葺(ひわだぶ)きの社殿が建っている。五社造りといわれるこれらの社殿と唐門(からもん)、さらに回廊を含めた8棟が国指定となっている。棟札(むなふだ)などにより元禄12(1699)年に建て替えられたとされる。清楚で優雅さを兼ね備えた社殿は、平安時代の姿をうかがわせる。