2016年11月2日水曜日

玉手山古墳群②-大阪府柏原市(2016.10.29)

■玉手山古墳群
大阪府柏原市玉手町
※2016.10.29撮影

大阪高低差学会 2016 秋のフィールドワーク「道明寺」















玉手山古墳群は3種類の古墳群によって構成されている。第1は古式古墳群(古墳時代前期の古墳群)である。13基の前方後円墳と20数基の円墳があり、それらは丘陵全体に分布する。竪穴式石室を主体設備とし、鏡・玉・刀剣、工具類を副葬していた。丘陵中腹の安福寺境内には、古墳群から発掘された直弧文のある割竹形石棺が手水鉢に利用されている。畿内地方でも、古式古墳がこのように大群集の様相をとることは、きわめて稀なことである。第2は、丘陵の西麓に近く凝灰岩層があって、この部分では横穴墓が山腹に掘り込まれている。横穴墓の実数は不明であるが数十基と推定される。石棺を作りつけたり、陶棺を用いたりしており、後期の副葬品が発見された。第3は、横穴式石室を主体として家型石棺を安置した後期古墳が1基ある。したがって玉手山古墳群とよんでも、1と2・3の古墳の間には本質的な相異を認めなければならない。

《下記は今回、巡検した古墳》

・玉手山7号墳
全長110メートルの前方部を西北西に向けた前方後円墳である。2000年より大阪市立大学により範囲確認調査などが行なわれ、後円部中央に長さ約7メートル、幅約6メートルの墓坑が存在するのが確認されているがその内側にあるはずの竪穴式石室は確認されなかった。粘土槨あるいは石棺直葬の形をとるのかも知れない。また墓坑の南西でこの墓坑を切る粘土槨が確認されている。粘土槨の墓坑は、長さ7.4メートル、幅3.8メートルである。

・安福寺横穴墓群
安福寺の参道をはさんで南北に35基以上の横穴墓が点在する。1基の横穴には騎馬人物などの線刻画がある。大阪府の史跡に指定されている。

・玉手山3号墳
前方部を削平されて大きく損壊しているが、墳丘長95メートル以上に復元できる前方後円墳である。レーダー探査により後円部墳頂の平坦面南寄りに竪穴式石室があるのは確実とされている。

・玉手山2号墳
全長80メートル前後の前方後円墳である。墳丘全面が墓地となっているため、これまでに調査はなされていない。板石が散布するので、竪穴式石室の存在が指摘されている。最近の地元住民の証言により刳抜式の石棺が存在したことが判明したが、実物は墓地のコンクリートに覆われているようである。

・玉手山1号墳
全長107メートルの前方後円墳である。後円部墳頂には竪穴式石室の存在が推定されている。また、前方部でも粘土郭1基の存在が確認されている。後円部の墳丘基底部に接して、円筒埴輪棺が1基発掘されている。






























0 件のコメント:

コメントを投稿