2016年5月6日金曜日

犬山城下町(大本町)の町並み②常満寺-愛知県犬山市(2016.05.01)

■犬山城下町(大本町:だいほんちょう)の町並み
※2016.05.01撮影

★かって「櫻楽園」と呼ばれた花街があった場所

■常満寺
愛知県犬山市大字犬山字西古券281
https://www.pref.aichi.jp/kyoiku/bunka/bunkazainavi/yukei/kenzoubutu/kunitouroku/1283-1289.html

▶本堂
江戸/1615-1867
木造平屋建、瓦葺、建築面積184㎡、1棟
東面する境内の西奥に南面して建つ。寄棟造桟瓦葺の5間堂。広縁及び外陣、内陣、脇間からなる浄土宗本堂の特徴的平面になる。内陣に来迎壁を設け、その前に禅宗様須弥壇を置く。17世紀前期の細部絵様になり、近世初期に遡る数少ない浄土宗本堂である。

▶観音堂
江戸/1615-1867/1661-1750改修
木造平屋建、瓦葺、建築面積17㎡、1棟
本堂の西南に東面して建つ方2間規模の仏堂。宝形造桟瓦葺で、1間向拝を付け、擬宝珠高欄付切目縁を廻す。大斗肘木で、二軒吹寄垂木。正面半間を吹き放し、内部は背面に接して間口一杯の仏壇を設け、格天井には彩画を描く。建立が古く、装飾豊かな仏堂である。

▶大師堂
明治/1868-1911
木造平屋建、瓦葺、建築面積27㎡、1棟
観音堂の北側に接して東面して建つ仏堂。切妻造平入桟瓦葺で、桁行3間梁間2間とする。正面の中央間を腰高に開口を設け、やや奥に引分戸を建て、両脇は竪板壁とする。方柱で、中央1間は柱上を虹梁形の頭貫で固め、木鼻を飾り、大斗肘木組とする。

▶庫裏
江戸/1661-1750
木造平屋建、瓦葺、建築面積170㎡、1棟
本堂の東に南面して建つ。桁行18m梁間9.4m規模で、切妻造妻入桟瓦葺とし、正面西寄りに唐破風屋根を設け、玄関とする。内部は東西に2分し、本堂側の西半部を接客用に、東半部を内向の居室とする。正面妻の意匠など寺院庫裏らしい外観をみせる。

▶山門
江戸/1830-1867/1877移築
木造、瓦葺、間口2.8m、左右袖塀付、1棟
通りから西に入った位置に東面して建つ。犬山城松の丸裏門を移築した、切妻造桟瓦葺の1間薬医門。太い木柄で、組物はなく、軒は一軒疎垂木とする。装飾のない簡明な意匠ながら、豪放な気風を有しており、城門としての風格を備える。

▶鐘楼
江戸/1796
木造平屋建、瓦葺、建築面積19㎡、1棟
本堂の南方に東西棟で建つ。四周に縁を廻す方1間吹放ちの袴腰付鐘楼で、入母屋造桟瓦葺とする。方柱を頭貫と台輪で固め、三斗組とし、中備に蟇股を置く。軒は一軒疎垂木で、妻は木連格子とする。伸びやかな屋根勾配をもつ鐘楼で、境内景観を彩る。