※2009.11.22撮影
日本全国津々浦々、1678年に刊行された「色道大鑑」に表記される当時の遊郭は25箇所(京島原、伏見夷町「撞木町」、伏見柳町、大津馬場町、駿河府中、江戸山谷「吉原」、敦賀六軒町、三国松下、奈良鴨川木辻、大和小網新屋敷、堺北高洲町、堺南津守、大坂瓢箪町「新町」、兵庫磯町、佐渡鮎川、石見温泉、播磨室小野町、備後鞆有磯町、広島多々海、宮島新町、下関稲荷町、博多柳町、長崎丸山町寄合町、肥前樺島、薩摩山鹿野田町「山ヶ野金山」)、この中に香川県の元色街は記載されていない。
香川県に残るそういった場所は公娼地としてスタートしたのではなく私娼地としてハッテンしてきたようだが、終焉はやはり同じ昭和33年のあの日。それからほぼ半世紀、この街はいつまでその息を密やかに保ち、いつその息の根を完全に絶ったのだろう?他の地が今も隆盛を極めているわけではなかったが、この街の衰退ぶりは目にあまるものがあった。シトシトと降る雨の中、傘をさしつつの旧郭巡りはより切ない・・・