■徳寿宮(トクスグン)
明治40(1907)年 ※現在の大漢門の設立
韓国ソウル特別市中区(チュング)貞洞(チョンドン)5-1
※2009.09.05撮影
◆貞洞道、作曲家、故イ・ヨンフンの「歌の碑」
◆大漢門( 旧名「大安門」)現在のものは1907年完成。正門である。王宮守門将交代式(衛兵交代式)が見られる。
李氏朝鮮の宮殿。もともと成宗の兄月山大君の邸宅として造営された。しかしその後、豊臣秀吉による文禄の役で義州に避難していた宣祖は、1593年にこの邸宅を、戦火で荒廃した景福宮のかわりの臨時の王宮とした。そのときは貞陵洞行宮と呼ばれた。さらに光海君が居住。そのときには「慶運宮(キョンウングン)」と命名された。しかし、光海君が昌徳宮(チャンドクグン)に移ると顧みられることなく廃墟となった。1897年に高宗が慶運宮を改修し、1896年に閔妃が暗殺され、高宗がロシア公館に避難する事件が起きてからは、慶運宮に高宗は居住した。以後高宗が退位する1907年まで日韓保護条約の締結など大韓帝国の歴史の舞台となった。高宗の次の皇帝純宗は長寿を祈願して「慶運宮」を「徳寿宮」と改名し現在にいたる。