■西遊寺・久修園院
安永10(1781)年頃
京都府八幡市橋本中ノ町46
075-981-0317
※2008.09.14撮影
西遊寺は男山の麓、京阪橋本駅前に建つ浄土宗の寺である。開基は天正元(1573)年、北条氏康の次男、感誉上人で、法然上人の八幡宮参籠地を記念して一寺を建立したことに始まる。後に徳川家の庇護を受けた。阿弥陀三尊像を祀る本堂の鬼瓦に、安永10(1781)年の銘があることから、現在の建物は、その頃の建てられたものと考えられる。寺の観音堂には、平安時代の作とされる市内最古の仏像のひとつ、木造天部形立像 (伝帝釈天像)が安置されており、 八幡市指定文化財となっている。像高は148cm、萱材を用いた一木造で、右手に独鈷杵(どっこしょ。密教法具の金剛杵のひとつで、握りの両端に鋒をつけたもの)をもつ。衣は彩色であったが、現在は剥落している。しかし、この時代の特色である翻波式の衣文がみられる。慶応3(1868)年、鳥羽・伏見の戦いで幕府軍が陣営。