■香川県善通寺市善通寺町西山界隈の町並み
※2009.11.21撮影
【2009年11月当時の日記より転記】
九州・四国をメインに網羅されてる-『赤線街を歩く2』木村聡著-には残念ながら「善通寺」に関する記載はない。今回の旅にあたっては「高松市」と「丸亀市」は市の観光協会が無料でパンフレットを送付してくれるというので、事前に依頼(両市とも実に細やかな対応にて大量のパンフを送ってくれた)。「善通寺市」はHPが充実してるので、そちらを参照。他は自力で調べて行ったのだけれど、もう一つの目的である「旧遊里」に関しては、手持ちのコマが少なすぎて、ひたすら現地の方とのコミュニケーションの中での情報収集に頼ることになった。
善通寺市には「砂古遊廓跡」というのが残っているのはわかっていたが、慣れ親しんだ「琴平」のように具体的な場所が特定できなかった。その手の情報を集めたブログなどにも善通寺の南側辺りにある古い門前町をそれだと勘違いしてる向きも多く、地の利のない人間にその場所を事前に推定する知恵がなかった。これは地元のご年配の知識にすがる他はない・・・旧陸軍関係の近建めぐりで疲れてお茶でもしたかったところに、善通寺の門前に「喫茶コトブキ」の文字を発見。お店自体も古い木造アパートの片隅にあって期待度満開(笑)
小腹も空いていたので、近所の美味しい食べ物屋さんもついでに教えてもらおう・・・で入ったところ、昭和21年生まれのご亭主が手持ち無沙汰なご様子で向かえて下さった。珈琲を注文した後、まずは善通寺の裏側にある「大師うどん」の場所を聞き、そのついで(・・・のよう)に話題をそちらに振ったらすぐに食いついてきて下さった(笑)
「33年の売春防止法で営業自体は廃止になったが、わしらの子供の頃はまだあの辺りも賑やかでなぁ~氏子やけん、踊り連であの付近もまわるんやけど、2階からおねぇさん方がおひねりを投げてくれたり、わしら男の子が通ったらパッと裸の胸元をはだけてのぉ(笑)そらもぉ大騒ぎやった」と楽しそうに昔話も交えて、地図を見ながら具体的な場所を教えて下さった。地元の方とのふれあい・・・これも又、旅の大きな醍醐味今回の旅行はいつもにもましてそんな楽しみの多い旅だった。
というわけで、善通寺の旧遊里(「全国遊郭案内」によれば昭和5年当時で貸座敷11軒、娼妓は70名とある)は現在「西山」と呼ばれるこの辺り。でも、残念ながらそれらしき建物はほとんど残っておらず、後はピカピカの新築のお家が建っておりました。 確かに後で回った善通寺の門前の善通寺6丁目付近の路地にある建物の方がそれらしいかもしれない。