明治45(1912)年
旧所在地 東京都中央区浜町から江東区深川新大橋
博物館明治村5丁目55番地
※2016.04.30撮影
★以下は、画像整理用覚書
日本の鉄橋の中で、古く有名なものとしては、鉄道橋では明治10年(1877)東海道線六郷川に架けられた六郷川鉄橋、道路橋では旧京橋区楓川の弾正橋(明治11年架橋、重要文化財)、そして隅田川に架けられた五大橋があげられる。五大橋とは、上流から順に吾妻橋、厩橋、両国橋、新大橋、永代橋のことで、明治の五大橋と言われ、デザインはそれぞれに異なっていた。
竣工後間もなく、橋を渡って市電が開通し、橋の役目は一層高まるが、大正12年の関東大震災の折には、他の鉄橋が落ちる中で、この新大橋だけが残り、避難の道として多数の人命を救った。
力感あふれるトラスと対照的に、まわりには繊細な装飾が見られる。歩道の高欄もその一例で、細かい鉄材を組み合わせたデザインは曲線を多用したアールヌーボー風で、かたい橋の印象を柔らかなものにしている。また、橋の両たもとに置かれた白い花崗岩製の袖高欄と親柱は、線で構成された橋に対し、程良いアクセントとなっている。