明治21(1888)年
旧所在地 群馬県前橋市南町
博物館明治村5丁目61番地
※2016.04.30撮影
【2010.12.29に前橋へ行った時に確認した現在の前橋刑務所】
★以下は、画像整理用覚書
「監獄則並図式」(1872)に沿って、前橋監獄でも十字放射型配置の舎房が造られた。しかし、構造は和洋折衷の面白いもので、洋小屋に越屋根を載せているが、房廻りの構造は江戸時代以来の日本の牢屋の形式をそのまま伝えている。太く堅い栗材を密に建て並べ、貫を通して鳥籠状に囲い、床や天井も堅固に組まれている。
飲食から排便に至るまで同じ狭い房内で行われるため、とかく不衛生になりがちな監獄であるが、ここでは房廻り、廊下とも全て吹きさらしになっているため、風通しが大変良く、その面での心配は少ない。
移築に当たり、左右合わせて21房あったものを切り縮め、9房と洗い場を復原している。
素通しの房廻りとは言え、入口の周囲には板がはめ込まれ、中からは錠に手が届かないようになっている。その反面、扉には小さな窓が開けられ、扉の背後に隠れることを防ぐための配慮もなされている。
移築に当たり、左右合わせて21房あったものを切り縮め、9房と洗い場を復原している。
素通しの房廻りとは言え、入口の周囲には板がはめ込まれ、中からは錠に手が届かないようになっている。その反面、扉には小さな窓が開けられ、扉の背後に隠れることを防ぐための配慮もなされている。
小屋組
この建物の小屋組は、越屋根の構造も組み込んだ特殊な洋小屋組になっており、斜めの方杖を利用して大屋根、越屋根の重量を廊下両側の壁に伝えている。
和小屋は屋根の重量を一本の梁材に持たせる方法で、大スパンになると梁も太いものが必要になる。これに対し洋小屋の場合、屋根面の斜め材及び方杖の利用により、水平の梁材には両端に引かれる力が働く。このため大スパンになっても梁をそれ程太くする必要はなく、鉄道寮新橋工場の小屋組等がその好例である。
和小屋は屋根の重量を一本の梁材に持たせる方法で、大スパンになると梁も太いものが必要になる。これに対し洋小屋の場合、屋根面の斜め材及び方杖の利用により、水平の梁材には両端に引かれる力が働く。このため大スパンになっても梁をそれ程太くする必要はなく、鉄道寮新橋工場の小屋組等がその好例である。